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J39_ボーエ・モーエンセン


1947年に誕生したJ39チェア。

当時デンマークは第二次大戦後。首都コペンハーゲンでは全国から職を求め国民が殺到。そして、物件不足・家賃の高騰と戦後にもかかわらず厳しい生活が続いていました。

そんな中、デンマーク政府が国民の生活を立て直すべく立ち上げたFDB(デンマーク生活共同組合連合会)によって国民の生活の質を上げるべく様々な復興プロジェクトが行われました。その家具部門FDBモブラーで大いに貢献したのが、代表を務めたボーエ・モーエンセンでした。

貧しく物不足の時代にモーエンセンが作品作りにヒントを得たのはアメリカに住むシェーカー教徒の生活様式でした。

シェーカー教徒は清貧と規律を尊び、世俗と距離を置き、独自のコミュニティを作り、自給自足の生活を美徳としていました。

・調和の中には大きな美がある

・美は有用性に宿る

・実用のない美はやがて不快になり、絶えず交換が必要になる

・全ての力は形態を生む

シェーカー教の格言の中の一部です。

モーエンセンはシェーカー教の理念に深く共鳴し、デザインに大いに取り入れています。

シェーカー家具はイギリスのコロニアル家具からとことん装飾を排し、空間を無駄なく使えるよう直線構成をベースにして生み出された新しい機能美の形でした。

機能美で究極までミニマルにデザインされたJ39は空間により素材を変え、どんな空間へも馴染みます。

70年以上経った今も定番として愛され続けるのにはそういったモーエンセンの揺るぎない考えがあってでしょう。

暖かさを感じる空間に

端正な店舗

雰囲気を出すのにも一役かって

現代のミニマルな空間にも

長い年月を超えたテーブルに合わせても。

これほどまでにシンプルで優れたデザインは他にはないでしょう。

モーエンセンのデザインしたJ39は現代デンマークのライフスタイルの基礎づくりに大きく寄与し、さらには時代を超え世界中の、私たちの暮らしを豊かにしています。

Tanbata.


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